ウィルキンズの歯と呪いの魔法 (ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)
『ウィルキンズの歯と呪いの魔法』
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 著、原島文世 訳、早川書房 刊
夏休みまでの4ヶ月間おこずかい差し止めを云い渡されたジェスとフランクの姉弟。自分たちで作った「仕返し有限会社」でお金を稼ごうと思い立ったまでは良かったが、舞い込む依頼はおかしなものばかり。
そのうえ、厭々ながら引き受けた仕事がきっかけで魔女らしき人物と対立する羽目になり……。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズの初期作品です。
事件が事件を呼び、登場人物たちを翻弄しながらどんどんごたごたしていく話がラストで収束していく展開は初期の頃から変わらないのですね。個性的な登場人物たちの活躍も堪能できて、短めながらもジョーンズ節が楽しめました。
この作品で一番印象に残ったのは悪意の描き方でした。子供にすら情容赦のないビディの極悪さはちょっと苦味が利き過ぎかなと思いましたが、悪ガキたちの対抗ぶりがなかなか小気味良かったので『マライアおばさん』より後味がいいかもしれません。
話の筋は後の作品ほど込み入っていませんし、訳文もシンプルで読みやすいので、ジョーンズ作品入門としてもお薦めできる作品です。
主人公たちと魔女(?)の対決をはらはらしながら見守ってみて下さい。



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