天と地の守り人 第一部 (上橋菜穂子)
『天と地の守り人 第一部 ロタ王国編』
上橋菜穂子 著 偕成社 刊
「殺してほしいなら、やってやろう。──そうでないなら、自分の負債を他人にあずけるような真似は、やめな。」
(同書 P194より引用)
夜の海に飛び込み行方知れずとなった皇太子チャグムを探す女用心棒バルサは、彼の残した軌跡を辿り単身ロタ王国へ向かう途中で、奇妙な男と出会う。
タルシュ帝国の侵攻が間近に迫る新ヨゴ皇国では、帝の言葉により評定衆の殆どが滅びへの道を進むことを選ぶ。その中で星読博士シュガはある決意を固めるのだが……。
最終巻だし勿体無いからとしばらく寝かせておいたのですが、読みたい気持ちが高まってきたので三巻分を一気読み開始。
情報量が多いのでいつもより読むのに時間がかかったものの、読み始めるとどんどん読んでしまいました。やっぱり面白いですね!
前作『蒼路の旅人』からの流れで、新ヨゴ皇国が置かれた非常に危うい立場とタルシュ、ロタ、カンバル各国の陰謀と暗躍に、孤立無縁なバルサのチャグム探索行など、サグ(こちら側)の話を主にしつつ、ナユグ(あちら側)の変化についても差し挟まれていく形になってますね。呼応するふたつの世界の変化はそこで生きていくものたちにどんな未来をもたらすのでしょうか。
そして 『蒼路の旅人』で強い印象を残したヒュウゴとチャグムのやりとり(P216~218のあたり)の答えはどのようなものになるのかも気になります。
一度は分かたれたバルサとチャグムの歩む道はこの物語で再び交わることなりますが、その道は困難ばかりが待ち受けているように思えてしまいます。この先どうなうなってしまうんだろう?と不安になりつつも、オールスター総出演な展開が楽しみでもあり。
ヒュウゴの再登場も嬉しかったです! バルサとの共演も豪華でしたね~。
このシリーズを読み始めてからかれこれ6年くらいは経っている筈なんですが、チャグムの成長の著しさになにやらしみじみしてしまいました。愛くるしい少年だったのが立派な青年に育ちましたね。彼の選択の結果がどうなるのか最後まで見届けることが出来るのは嬉しいことであります。
次巻も楽しみです。



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